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20代の時に大好きだった作家がまた戻ってきた
7:00am・・今日の波/ひざ下・曇り
明日は冬型のお天気になり、海は荒れそうです。

カフェ、今日も元気に営業します。
昨日の夕方、16時を過ぎて海に入るとロングのサーファーさんと二人きり。
波の取り合いもなく、セット腰サイズの波を楽しめました。
暗くなるころには海の中は僕一人だけ、いい気分でビーチに戻りました。
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僕が20代の時に大好きだった作家、村上龍。
『愛と幻想のファシズム』、『コインロッカーベイビーズ』など、むさぼるように
当時、村上龍の本を読んだ。
それが、30代になると、急に彼の小説を読んでもおもしろいと思えなくなった。

久しぶりに読んでみたいと思った彼の小説。
「55歳からのハローライフ」
50歳を超えた僕には、村上龍のこの中編小説が5編入った本は、
今の僕にはえらく心に響いてくる。
ときには、読んでいて、涙がじわっとこぼれそうになる。
歳とったからなのか、涙もろくなってきた。

この小説、人生はやり直しがきかないと思っている人は、ぜひ読んでほしい。
反対に、人生はやり直せると思う人は、読まない方がいい。
なぜなら、絶望するからだ。

結婚相談所というタイトルの中編小説では、54歳の熟年離婚した女性(中米志津子)が主人公。
未練たらしいメールを、元夫から離婚して4年も送り続けられる。
4年後、一度だけ元夫に会った中米志津子。
再会したとき、元夫の話を聞いて、心に強く思ったのは。
『ひとりで生きていこう。お金や健康など、不安はある。不安だらけと言ってもいい。
だが、人生でもっとも恐ろしいのは、後悔とともに生きることだ。
孤独ではない。』

後悔とともに生きる。
これが恐ろしいと思えるようになるのは、たぶん40歳を過ぎてからだろう。
この小説は、大人にしかわからない本なのかもしれない。
たぶん、きっとそうだ。
40歳を超えた人しか読まない方がいい小説だ。
by cafe_delmar | 2015-02-26 07:34 | デルマー前:波情報