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片岡義男について話せるサーファーはもういない
13:00・・今日の波/ヒザ・曇り
南西うねりです。

オープンは、朝8時50分からです。
(和室の貸切りお座敷ランチ、予約受付中!)
デルマーの特製ピザは、2日前の予約制です。
☆定休日は月曜です。
お知らせ
25日(土曜)は、親子グルメスイーツ講座の講師を真樹ちゃんがするため、
カフェは休ませていただきます。

☆大人のサーフィンスクール、受付中。
40歳以上の方、大歓迎。
レンタルボード&ウエットスーツもあります。
(ロングボード・ファンボード・ショートあります)
☆SUP(スタンドアップ・パドルボード)レンタルもあります。

仕事と子育てで、海に入る時間が取れない真樹ちゃん。
今年は海に入る時間作れるといいけどなぁ、
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僕が波乗りを始めた80年代、書店に行けば、
平積みの台に角川文庫の片岡義男の本が
たくさん並べられていた。

いっしょに波乗りを始めた友人と、ときどき
彼の小説の話をした。
片岡義男の小説を読むことが、当時の若者には少し
カッコよかった時代だったのかもしれない。
彼の作品のいくつかは、映画化もされた。

当時の片岡義男の小説には、旅と波乗り、南の島、
オートバイと美しい女性がよく描かれていた。
まだ簡単に海外へ行くことが容易ではない時代だったから、
彼の小説から、まだ行ったことのないハワイの
波と街を想像した。

90年代になる頃には、いつの間にか書店の
メインステージで彼の文庫本が積まれているのを見かけなくなり、
すっかり片岡義男という作家のことも僕の頭から消えていた。

そんな僕も社会人になってから、波に乗るために大阪から
遠い海へ以前のように通えなくなっていた。
いっしょに波乗りを始めた友人たちは、もう波乗りの話を
あまり話題にしなくなっていた。
誰だって、人生につまづく時があるように、僕も20代後半に
思うように行かない人生に不安と焦りがあった。

本棚にまだ残っていた赤い背表紙の角川文庫。
ページをめくってみると、茶色に変色している。
80年代にどこかの書店で買った文庫本だ。
他にも片岡義男の文庫はたくさんあったけど、
何度かの引っ越しで処分してしまっていた。

海に行けばたくさんのサーファーはいる。
けれど、片岡義男について話せるサーファーは、
もう僕のまわりにはいない。


あとがき
年が明けた1月の大阪の古本屋さんで、片岡義男の
単行本を買った。
まだ出版されてそんなに年月は経っていなかった。
今でも書き続けているんだなと思った。

片岡義男と言う作家は、僕にとっては80年代と言う
時代を思い出すキーワードでもある。
サーフィンがスポーツと呼ばれる前の、独自のライフスタイルを
象徴する時代だった。
まだ海の中に自由があふれた時代だった。
(幻想かもしれないけど)

旅と波乗りと冷えたビール。
これがあれば、快楽を得ることは簡単だ。
誰とも競争しないで波に乗る旅へ。
by cafe_delmar | 2016-06-25 13:48 | デルマー前:波情報