11:00am・・…今日の波/クローズ・曇り・強い北風
相田みつをさんの自伝『いちずに一本道 いちずに一っ事』の本で、
相田さんがどうやって生活を費を稼いだかの話があります。
まだ、若かったころの相田さんは、書家だけでは食べていけませんでした。
奥さんと子供を食べさせていくにはどうすればいいか。
お習字の先生という道もありましたが、相田さんは、お習字の先生は
腕の立つ人が地方にもいっぱいいるので、他人と競争したくありませんでした。
『競争すれば勝ち負けがつく、だから、誰とも競争しない生き方をしたかった』
じゃあどうすればいいか。
明日の米どころか、今日の米もないような生活をしていたのに、
自分の心の納得する生き方をめざした。
そこで、商店の包装紙のデザインの仕事をやろうと動いたわけです。
しかし、むかしの日本はまだデザインがどうのこうのという時代ではありませんでした。
地方の町の商店を一軒一軒歩いても、十軒のうち十軒までがダメな日が続きました。
しかし、真剣に毎日歩き続けていると、ある一軒のお菓子屋さんのご主人が
相田さんに包装紙のデザインの仕事をくれました。
その相田さんのデザインは、何十年たった今でもそのお菓子屋さんで使われているそうです。
初めはどの商店を回っても、誰にも相手にされなかった相田さん。
それでも毎日のように歩き続けた。
誰とも競争しないで、収入をつくる道を見つける為に。
ひとつの事をとにかく一生懸命やる。
そして、具体的に動く。
そうすると具体的な答えが出てくる。
相田さんは、具体的に動けば具体的な答えが出るからと自分に言いきかせて、
地方の町の商店を歩き続けた。
そして、仕事をくれる人にめぐり逢った。
多くのマーケティングの本を読んでみても、最後には動く、行動しないと
始まらないよと書いてある。
世の中やまわりのせいにしないで、具体的に動く。
僕もその相田さんの言葉を忘れないようにしよう。