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63歳でやっと人生で大切なものは何かに気付いた元エリートの話
5:00am・・・今日の波/こし・晴れ
サイズは少し下がりましたが、まだ波はあります。
昨日の朝は、ジャージで入りました。寒がりの僕でも大丈夫でした。(^v^)
カフェ、今日も元気に営業します。

ゆうとの運動会に行って、悠とがグランドに出ないときは、ずっと本を読んでいた。
そんなに期待していた本ではなかったが、読み始めると全部で313ページある中で270ページ
ぐらいまで、暑い日差しを浴びながら運動場で読み続けた。
運動会が終わると、家に帰ってからまた読んだ。
シャワーを浴びて、ビールを飲むとさすがに疲れたので本を閉じた。
翌朝、5時過ぎに目が覚めて、すぐに読み始めて、30分ほどで最後のあとがきまで読み終えた。

なぜ、こんなにも夢中になって読んだのか。
それを書く前に、物語を簡単に紹介します。
50代前半までに大手広告会社の重役まで出世した男、マイケル。
4人の子供たちと過ごす時間よりも、会社の仕事を何よりも優先し、
会社の為に忠実に働いた。
クリスマス休暇の時にクライアントから電話があれば、小さな子供たちと過ごす時間を犠牲にしてでも、
仕事に向かった。
しかし、そんなことは会社にしてみればどうでもよかったことが、勤めて25年目にわかるときがきた。

経営者が変わらなければ、そのまま順調に白人上流中産階級の世界で引退できただろう。
しかし、いくら上流中産階級の世界で生きていても、自分だけは絶対安全な世界はない。
傲慢で、自尊心の高かったマイケルは、ある日後輩だが自分より出世したリンダに、
『明日、朝食をとりましょう』と言われる。
そのあとは、トムクルーズが主演した映画『ザ・エージェント』のシーンと同じだ。
トムは、同僚にランチを誘われ、そのレストランで『君はクビになった』と言われる。
ただ、ちがうのは、トムの役柄の主人公は、まだ30歳前後のやり直しがまだまだできる若さがあった。
本の中のマイケルは、53歳。
やり直すには難しい年齢だった。

それでもマイケルは、それまでの広告会社の経験を生かし、コンサルティング会社を始めるが、
徐々に仕事が減っていき、自身の女性関係の過ちにより、家庭生活も崩壊する。

そんな白人の元エリート(重役だった男)が、ホームレスになる寸前まで社会的に落ちていく。
しかし、スターバックスの仕事(トイレ掃除から、バリスタまで)を経験することにより、
やっと自分の仕事を愛せるようになり、家族や周りの人たちとの関係性を大切にするように変わっていく。
エリート時代は、傲慢で、自分たちの世界(白人の上流中産階級)が何よりも大事だ思っていた男が、
人生のつまずきから、どうやって自分の人生を愛せるようになるかが書かれたニューヨークの実話。

この物語には3つの教訓があるとマイケルは書いている。
その中のひとつ、Listen(聞く)が僕の中ではいちばんだった。
あとがきにはこう書かれていた。
『スターバックスでの勤務を終えて家に帰る途中、静かな夜空を見上げ、
星を仰ぎ、幸せな気持ちに満たされるのを感じた。
私はもう60歳を過ぎていた。
それまでは自分の心の声を聞いたことがなかった。
家族や友人の大きな期待、形の見える成功だけを重んじる無数の広告のせいで、
それはかき消されてしまっていた。
しかし、遅ればせながら、自分の心を信じることが、本当の幸せをつかむ唯一の方法
だと知った。
なにが幸せかどうか、どうやって幸せになるかは人それぞれだ。
ただ、心の声を聞きさえすればいい。』

ぼくが大阪でサラリーマンをしていた時、地下鉄に乗って、勤めていた会社の近くのホームから改札を出て、
会社のタイムレコーダを押すまでの歩く10分ぐらい、大きな公園の中をいつも歩いた。
その歩いている公園の通りの横には、路上生活をしている人たちのテントがいつもあった。
あるおじさんとは顔見知りになった。
そんな人たちを見て、よくこう思ったものだ。
『俺も、いつおじさんたちの仲間になってもおかしくはない』
安定は幻想だと思っていた。

だから、このマイケルの実話を読んで、昔の僕を思い出したからなのか。
マイケルの再生に向けての日常を、興味深く読むことに夢中になった。

スターバックスと聞くと思いだすことがある。
僕が初めてスターバックスのコーヒーを飲んだのは、アメリカの空港だった。
まだ日本に進出していないころで、飲んだ時に、日本で絶対に流行るだろうと思った。
その時飲んだ濃いコーヒーの味が、そのあとずっと頭の中から離れなかった。

長くなったので、忘れないうちに読んだ本のタイトルを書いておこう。
原題『How Starbucks Saved My Life 』マイケル・ゲイツ・ギル/著
訳題『ラテに感謝!』ダイヤモンド社/発行

スターバックスによくいく人なら、たぶんいつも注文する商品は決まっているはず。
ちなみに僕は、トール・ノンファット・カプチーノをいつも飲んでいた。
飲んでいた。
なんで過去形なのかは、鳥取にはスターバックスがないから。
今では、年に数回、大阪で飲むぐらいしかできなくなった。
残念だが、デルマーでいれたコーヒーを、海を見ながら飲む方がおいしいと思うように変わった。
特に、早朝、自宅のリビングで波を見ながら飲むコーヒーはうまい。

気づいたら、スターバックスに関係する本を4冊読んでいました。
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by cafe_delmar | 2012-05-30 05:31 | デルマー前:波情報