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ガソリンスタンドのおじさんの言葉が忘れられない
7:30am・・今日の波/アタマ・曇り
カフェ、今日も元気に営業します。

散髪したばかりの春樹
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以前のブログで紹介した僕の好きなテレビ番組NHK「ドキュメント72時間」
そのシリーズの中で、忘れられないおじさんがいる。
舞台は、土砂降りの雨のガソリンスタンド。
そこに、71才のおじさんがガソリンを入れに来る。

土砂降りの雨の日の夜。
これからどこへ行くのかとスタッフが尋ねると、ガソリンスタンドのある神奈川から、
山梨県の河口湖まで行くと言う。
なにしに行くの?
フリーマーケットに出店するためだ。
おじさんは、手作りの竹とんぼなどの商品を、いろいろな場所で開催される
フリーマーケットで販売している。
60代半ばまで電気屋さんを営んでいたが、全国チェーンの大型店の出店により、
お店が続けられなくなったそうだ。

なんで竹とんぼを売る仕事始めたんですか?
失業したからだよ。
バツイチになったシングルマザーの娘とその子供4歳、奥さんの4人暮らし。
まだ家族を養っていかないといけないので、年金だけでは生活が厳しい。

だから、雨でもフリーマーケットの主催者との約束を破るわけにはいかない。
次の出店につながるから、雨でも行く。
もう何年も、各地のフリーマーケットをお孫さんと奥さんの3人でまわる生活を続けている。

翌日、また竹とんぼのおじさんがガソリンを入れに来た。
フリーマーケットの売り上げは3千円だった。
交通費を考えると、もうけはない。

番組スタッフがおじさんにたずねた。
生きていくってことは、どういうことですかね?

『生きていくってことは必死だろうね。
悪いことしちゃいけないしな・・・必死だよ』
おじさんは、真剣だけど笑顔で答えた。

比叡山の偉いお坊さんの本を読んだ。
その本のはじめにこう書いてあった。
生きるっていうのは、なりふり構っていられないものなんだ。
自分を信じて、自分たちの道を自らの手で切り拓いていこうっていう意思があれば、
きっと新しい道ができると思うんだ。
ジタバタしたってしょうがないけど、自分たちのこれまでの経験を生かして、
できることを、少しずつやってみるんだ」

『ムダなことなどひとつもない』発行:PHP研究所
著者:天台宗大阿闍梨 酒井雄哉

生きることは簡単じゃない。
それが当たり前なんだ。
みんな必死だよ。
僕も必死に生きている。
この本を読んで、竹とんぼのおじさんを思い出しました。
必死に生きてたおじさんのつくる竹とんぼ、飛ばしてみたいなぁ。
by cafe_delmar | 2015-02-04 08:01 | デルマー前:波情報