6:40・・今日の波/穏やかな海・曇り
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日本で最初のフリー音楽プロデューサーの牧村さんとメディアジャーナリストの津田大介さんの共著。
自分がつくりだしたものが世の中で売れたのに、その正当な対価を
自分が受け取ることができずに、誰かにかすめ取られたらどう思うだろう。
鳥取から大阪へ向かうバスの中で読んだ本。
『未来型サバイバル音楽論』中公新書
津田大介氏と牧村憲一氏の共書です。
この本、もう4年ぐらい前に買っていたのですが、ずっと積読していた本でした。
もっと早く読んでいたらと思うぐらいおもしろかった。
音楽ビジネスの専門的なことがいろいろと書かれています。
そんななかで、音楽事務所が無知なミュージシャンから、著作権、肖像権などの権利を
握り、どれだけヒット曲があるバンドでも、アーティストにはスズメの涙のお金しか
入ってこない例があると書いてあった。
その話で思いだしたのがGLAYだ。
「2005年、DOME TOURの売り上げやチケット収入などを事務所に持ち逃げされた。」
その他にも、ビジネスでまわりの人から裏切られたGLAY。
詳しくは書きませんが、彼らが正当な対価を受け取れなかったのは事実だ。
実際に、裁判でその対価に対してはGLAYは勝訴している。
そんな逆境にもめげず、今も活動をつづけ、多くのファンに支持されている。
正直、すごいバンドだなと思った。
僕は特にファンではないですが、彼らの諦めない音楽への思い、活動に
なんか少し感動します。
今は大手のレコード会社から離れ、自分たちのレーベルから販売を続けている。
本の中で、音楽プロデューサーの牧村さんが書いていた。
『音楽業界は、ミュージシャンの無知につけ込むことがありますね』
2000年代に入り、CDが売れなくなってきた。
98年のピーク時は約6075億円の総生産金額だったのが、ほぼずっと下がり続け、
2014年には、1864億円になった。
反対に、ライブに行く人はCDが一番売れている時よりも増えている。
98年に1430万人だったライブ入場者数が2014年には4261万人に増加。
CDは買わないけど、ライブには行くと言う人が多いと言うことだ。
音楽業界のビジネスモデルは大きく変わった。
今は、形のあるもの(CD)より、体験(ライブ)にお金を払う時代になった。
そして、ライブ会場では、モノ(限定CD/Tシャツ/タオル/ステッカーなど)
を買う人が多い。
ミュージシャンを使い捨てにしていた大手レコード会社は、
CDが売れなくなったので大不況になった。
正当な対価をミュージシャンに払わなかったつけがまわってきたと僕は思うけどね。
音楽に興味がある人は、この本『未来型サバイバル音楽論』は、お勧めです。