友だちから借りたお店の開店資金は、利子をつけてきちんと返済した作家。
7:00am・・今日の波/ヒザ・晴れ
カフェ、今日も元気に営業しています。
オープンは、朝8時50分からです。
☆大人のサーフィンスクール、受付中。
40歳以上の方、大歓迎。
レンタルボード&ウエットもあります。
今月の読書
村上春樹が文芸誌の新人賞を取り、作家として
デビューしたのは30歳のときだ。
では、20代のときの村上春樹は何をしていたのか?
大学生の時に結婚した春樹。
会社に就職するのがいやで、ジャズが大好きだった。
だから、在学中にジャズ喫茶をはじめた。
しかし、おカネがなかったから、奥さんと二人で
3年ばかり仕事を掛け持ちして、おカネを貯めて、
それでも足りないから、あらゆるところからお金を借りまくった。
ジャズ喫茶をしている時は、毎日朝から晩まで働き、
食べるものもろくに食べず、家にはテレビもラジオもなく、
暖房器具もなく、寒い冬には飼っていた猫を抱いて寝ていた。
そうやって、銀行や友達から借りていたお金を
返していっていた。
あるとき、銀行に月々返済するおカネがどうしても
工面できなくて、村上夫婦がうつむきながら深夜の道を歩いて
いたら、くちゃくちゃになったお金を拾った。
それが、不思議なことに銀行に返す額と同じだった。
(ファンタジーだね)
そうやって、人生最大の危機を乗り越えた。
これまで、村上春樹は自分の昔話を
ほとんど語ってこなかった。
だから、僕もこの自伝的エッセイを読むまで、
春樹の20代の暮らしをくわしく知らなかった。
ジャズ喫茶を経営していたときの村上春樹が、
かなり厳しい生活を送っていたことを。
30歳から小説家として大成功した村上春樹。
けれど、その前の20代の10年間は、お店の
経営者として苦労した。
彼にもそんな苦労した時代があったのか。
その話を読んで、なんだか僕は励まされた。
村上春樹のような大作家も、作家になる前は、
なんか普通の人間だったんだ。
そう思うと、僕ももうちょっと頑張ろうと思えた。
初めからうまくいく人生なんてない。
なんだかそんな気がする。
最後には、人生はプラスマイナスゼロになる。
村上春樹の自伝を読んで、なんだかそんな気がした。