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初老のサーファー、ショーンの教え
8:00am・・今日の波/すね・晴れ

カフェ、今日も元気に営業しています。
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一日一組限定のペンションです。
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青い海が見える日本海を見ながら飲むバドワイザーは美味しい!
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昨日の休日、久しぶりに読み返した本です。
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この本は、作者自身の自伝と言っていいような
小説かもしれない。
1960年生まれの作者(セルジオ)は、ペルーで生まれ、
アメリカに留学して、大学を卒業後、オーストラリアのシドニーへ移住し、
某多国籍企業に就職。
世界の波に乗る旅をしながら、会社員生活を続けていた。

小説の中に出てくる主人公の会社員は、次のように書かれていた。

「私は、有名な多国籍企業に就職し、一日に12時間も働いた。
それでも翌日の仕事の準備が十分かどうか確認するために、
家に仕事を持ち帰った。
・・・徹夜することもあった。
こうした努力を何年もし続けた。
そして、計画通りに、会社での私の地位はどんどん上がっていった。

私は15年間、働きづめに働いたビルの一角にある
ファーストフードレストランに、
生まれて初めて行ってみることにした。

そのとき、近くで昼食を食べている家族に気がついた。
二人の小さな女の子がテーブルの周りで遊んでいた。
女の子の両親はテーブルで会話していた。
彼らはみんなにこにこしていた。

テーブルを離れようとした時、向こう側のテーブルにいたその男が
私を見てほほ笑むのが見えた。
彼は両手に二人の娘の手を握り、奥さんは彼を抱きしめていた。
彼の笑顔は、もう私が長い間、見た覚えのないような
すばらしい笑顔だった。

突然、体の中を冷たい風が吹き抜けてゆくのを感じた。
なぜなのかは、たずねないでほしい。
ただ、どんなに努力しようとしても、私にはあの男のような
完璧な笑顔はできないと、自分で知っていたのだ。

私の人生計画は完ぺきだった。
自分が望んでいた通りのことを成し遂げていた。
同僚から賞賛され、うらやましがられていた。
しかし、会社の中にも、会社の外にも、本当の友人がいないことに
気がつきはじめていた。
私は、波乗りすることも、夕日を眺めることも、昔はよくやっていた
公園をゆっくり歩くことも、空を飛ぶ鳥を眺めることも放棄していた。
それどころか、季節の移り変わりにすら、ほとんど気が
つかないほどだった。
でも、私は正しいことをしてきたはずだった。


その男は、ゆっくりとイスから立ち上がると、子供たちと手をつなぎ、
奥さんに抱かれたまま、白い杖を取って笑顔のまま歩き始めた。
彼は目が見えなかったのだ。」

著書『サーファー・ショーンの教え』より抜粋
発行:飛鳥新社

この文章を読んだとき、僕はファーストフードにいる男の姿と
二人の娘を連れた夫婦の様子が頭の中に鮮明に浮かんできた。

会社員だったセルジオは、世界各国の海岸を旅した。
その経験から書いた小説がヨーロッパを中心に
世界中でベストセラーになる。

この小説には、初老のサーファー、ショーンが教える
12の教えが書かれています。
人によってそれは正しくもあり、そうではない場合もあるでしょう。

ただ、ときには、海辺で波の音を聞きながら、ひとりきりで
自分の人生やこれからの生き方、家族のことを考えてみる。
ほんの少しでもいいから、そんな時間をつくることが大切
だと気づかせてくれる本でした。
by cafe_delmar | 2016-07-23 08:49 | デルマー前:波情報