7:00am・・・・今日の波/胸から頭のきれいなうねり・晴れ
ゆるいオフショア
ノンフィクションで、『がん患者学Ⅰ』を読みました。
内容は、、末期がん、再発がん、進行がんを告知され、
5年以上生存した患者たちの闘病体験。
16人の闘病体験が、克明に描かれている。
あとがきで、自らもがん患者の著者が書いていた文章が、心に残りました。
『考えてみれば、医療現場で死は敗北として扱われている。勝利は治る、ことにある。
そうした価値観は実は社会全体にある。
病むこと、死ぬことを排斥して成立する社会、元気であることだけが
勝利と扱われる社会は実は恐ろしいのだと、私は直感した。
・・・・・
病むこと、死ぬことの意味を、がんほど深く教えてくれる病はない』
あとがきより (柳原和子 著) 中央文庫
僕も、医者から治らない病気の一つといわれ、大学病院の入院生活で、
医療ってなんなのか?
すごい疑問に思った。
苦しい治療や、人間のプライドを傷つけられるようなことまでして、ただ生きることが
いいことなのかと。
無理に生きることにしがみつかなくても、
死を素直に受け入れてもいいのではと。
この本には、いろんな人の治療体験が書いてあり、それぞれの患者の生き方が、
病気を経験している人や治療中の人には何かのヒントになると思います。
最後に、がんが再発した著者のあとがきより
『患者の闘病、生き方と死に方の手本は医療者ではなく、患者にある・・・・』
病気を抱えている人は、読んでみると、少し心が楽になると思う、そんな本でした。
PS/ Ⅰを読んで、『がん患者学Ⅲ』、買いました。